膝関節痛
多くの人が悩んでいる痛み。
それは膝の痛みです。
日本人の5人に一人、2500万人もの人が膝の痛みで困っています。
膝のエックス線画像を見ると膝関節の一部が潰されていることがあります。
これが、変形性膝関節症(へんけいせいひざかんせつしょう)と呼ばれるものです。
膝の痛みで最も多い病気です。
膝の関節は大腿骨(だいたいこつ)と脛骨(けいこつ)の大きな骨でできており、この骨の端の表面が軟骨に覆われています。
この軟骨があることで歩いたり、座ったりするときの衝撃を膝が吸収してくれています。
一般に加齢と共にこの軟骨がすり減って痛むと言われますが、もともと軟骨には痛みを感じる神経がありませんので、減っているから痛いのではありません。
軟骨が減っても、全く痛みを感じない人もたくさんいる事実を知るべきです。
軟骨が減ることで、周囲の筋肉から痛みが出ているのです。
軟骨用のサプリメントをいくら摂っても、筋肉が緊張している限り痛みは消えません。
それでは、なぜ筋肉が緊張するのでしょうか?
実は、ねこ背の姿勢が、筋肉の緊張を引き起こします。
なぜ、ねこ背が膝の痛みを引き起こすのでしょうか?
通常、私達は、両手が前にある姿勢で、日常の仕事、家事、作業などを行っています。
この姿勢が長時間続くことで、だんだんと体前面の緊張が高まり、背中が丸くなってきます。
これが、ねこ背です。
この姿勢から骨盤も後ろに傾いて、下肢の後ろ側の筋肉が緊張して、膝が曲がったままで歩行(移動)するようになるので、膝に負担がかかってきます。
更に、ねこ背になると、体が後ろに倒れないようにするために体重がつま先にかかりやすくなります。
この時に下肢を内側に捻じって体重を支えようとします。この状態がO脚に繋がってきます。
正常な状態では体重の加重ラインは膝の中央を通りますが、O脚になると加重ラインが膝の内側を通るため、膝の内側が狭くなり、軟骨を挟みつけるため摩耗が始まります。
すると、膝周辺の筋肉・腱・靭帯に緊張を生みだし痛みが発生するようになります。
膝の痛みは、指を扉に挟んだような激痛のこともあり、立ちあがる時や正座時、階段の上り下りや歩き始め等に、痛みを伴います。
悪化すると寝たきりになってしまうこともあります。
女性の罹患率が高く、40才代頃から発症しやすくなります。
70才代では、男45%、女70%近くの人が変形性膝関節症になる傾向にあります。
この病気になると、歩くと痛いのでじっとすることが多くなり運動不足になります。
すると筋力がだんだん衰えて膝を支える能力が低下します。更に、動かないので肥満にも拍車がかかり膝に負担がかかります。
このように悪い循環サイクルができあがってしまうと、簡単に抜け出しにくくなります。
では、いったい、どうしたら良いのでしょうか?
ご安心ください。半月板や靱帯の損傷でなければ、膝の痛みを解消できる方法があります。
この方法を選んだ方は、「歩けるようになって本当に幸せだ。」と語っています。
もし貴方が、膝の痛みで悩んでいるならば、まずねこ背を治すことから始めなければなりません。
ねこ背が改善してくると、膝の関節面に過剰な圧力がかかりにくくなるため、回復スピードを速めることができます。
それから、直接の原因である骨盤バランスや膝関節の歪みを取り除いてやることで、これで快適な膝に生まれ変わります。
膝周辺の筋力アップトレーニングはこの時期から開始します。
近年、この膝症状を劇的に回復させる方法として、人工関節の置換手術を受ける人も増えておりますが、あまり安直に手術で治そうと思わないことです。
なぜなら、体への負担も大きいので、手術は最後の手段として残しておきたいものです。
膝関節痛の改善治療において、当院のような療法がスタンダートな考え方として見直される日が来るのも遠い将来でないように感じております。