腰痛
人類が一生のうちに必ず経験するのがこの腰痛です。
人類が二本足で立つようになってから腰にトラブルが発生するようになったのはご存知のことと思います。
あなたは、今どんな腰痛に悩まされているのでしょうか?
まず、急に起こるギックリ腰のような腰痛でしたら、どんな注意が必要かお話しましょう。
ギックリ腰の原因は、長年に渡り疲労が腰にかかってきたためです。
コップの水が一度にこぼれない様に、少しずつ疲労がたまってきて、その結果、ちょっとかがむような軽微な動作でも、魔女の一撃と言われるように、突然ギクッと激痛が腰を襲うのです。
ほとんど体を動かすことができず、じっと耐えるだけで、息をするのも辛いのがこの腰痛です。
ギックリ腰の最大の原因に、股関節の歪みが考えられます。
股関節の軸がずれると、骨盤を回転させる筋肉に過剰な負担がかかり、伸びる筋肉と縮む筋肉の連動性が損なわれるために、腰を痛めやすくなるからです。
つまり、ギックリ腰は、筋肉に疲労がたまり働きが悪くなったために、左右の股関節を結ぶ軸が傾いて、骨盤の潤滑な回転が妨げられて起こります。
ギックリ腰は激しい痛みを伴いますが、筋肉疲労を取り除いて、股関節の傾きを改善すると必ず良くなります。
通常は数日以内に回復します。
もし室内で移動するときは、決して立たないで四つんばいで移動するようにしてください。
立ち上がると悪化します。
患部に熱感があれば、最初の2~3日ぐらいは、冷やしてやってください。
但し、冷やし過ぎると回復が遅れることがあります。
コルセットがあれば、腰や骨盤を固定しておくのも良いでしょう。
もし、数日で回復しない場合は、別の重大な問題が潜んでいることがあります。
そんな時は、医療機関で迷わず精密検査を受けるようにしてください。
私の経験では、椎間板ヘルニア、癌、腰椎骨折等がありました。
また、尿管結石などの内科的なものもありました。
いずれにしても、痛み方が尋常でない場合は、早く病院を受診することです。
一方、年中腰の具合が悪い原因不明の慢性的な腰痛は、日常の癖が原因になっているものがほとんどです。
これは、筋肉の緊張から骨格の歪みにより起こるもので、多くは脊柱のカーブや骨盤の歪みなど構造的なものが関係しています。
病名があっても、医師による治療が十分受けられない腰痛は、たいていこのケースです。
もちろん、病名がはっきりしていて、手術など医師による治療が必要な場合でも、筋肉の緊張が原因している場合は、私生活に支障のない程度まで回復することも少なくありません。
当然、不安があれば、まずMRIを完備している病院で診察を受けて、その結果手術を必要としない場合は、痛みの原因を取り除けると思っていただいて間違いありません。