肩こり

肩コリ

肩こりと言えば、血流が悪くなって、ただ単に筋肉が硬くなって凝っているというだけではありません。

肩こりがひどくなると、目の奥が痛む、奥歯が痛む、仕事に集中できないなどの不快な症状も付随して起こります。

そもそも国民病とも言われているこの「肩こり」の治し方が現代医学で確立されている訳ではありません。

現に、整形外科の医学専門書のどこにも「肩こり」の項目が見当たりません。

なぜなら、現代医学の定義では、肩こりは病気ではありませんので、残念ながら適切な治療が受けられません。

さて、肩こりがだんだんきつくなってくると、まずは「マッサージを受ける」ことが頭に浮かぶ人が多いかと思います。

ところが、これは大きな勘違いなのです。

その理由を、私自身の経験からお話しましょう。

鍼灸専門学校時代に学友とマッサージの練習をしてから、肩こり無縁だった私が、だんだん肩の筋肉が凝りだす経験をしたことがあります。

最初は下手なもの同士なので、こんなものかと思っていましたが、だんだん上手に揉めるようになっても肩凝りの辛さから開放されなくなってきたのです。

この時やっと気がつきました。 実は

 

「筋肉は、強く揉めば揉むほど凝ってくる」

 

のです。 このときの気づきはショックでしたが、今ではとても役に立っています。

さて、欧米では「肩こり」に当たる単語がありません。つまり欧米の人は肩が凝らないようです。

しかし、肩こりを知らない外国人が日本に長期に滞在するようになると肩こりを感じるようになるようです。

どうも日本の生活様式に問題があるようです。

肩こりの原因を多角的に探ってみると、以下の三つが考えられます。

 

① 運動不足により筋肉が硬くなり、猫背などの姿勢の悪さが原因となって、おこる。

② 精神的なストレスや睡眠不足などにより、自律神経が乱れておこる。

③ 内臓疾患(ないぞうしっかん)によりおこる。

①と②は、当院の治療で対応可能ですが、③の内臓疾患は、事前に医療機関で精査しておく必要があります。

 

意外に思うかも知れませんが、①の肩こりの根本原因は、骨盤の歪みが関係しています。

ですから、当院では骨盤の歪みを取る施術から始めます。

肩や首を揉むだけの治療では、ほんの一瞬だけ楽になるぐらいで、すぐに元に戻ってしまうからです。

次に、肩甲骨(けんこうこつ)と胸郭(きょうかく)の歪みと可動性を改善する治療を行います。

腕を大きく動かす時に、肩甲骨が連動して動きますが、肩甲骨の動きが損なわれてくると、円滑に動かすことができなくなるため、肩周辺の筋肉が硬くなり、肩甲骨を動かす多くの関節を歪めることになります。

当院では、猫背などの悪い姿勢の改善を目的に、骨盤・肩甲骨・胸郭の矯正施術をソフトタッチで行います。

骨盤・肩甲骨・胸郭が正常な位置を取り戻したら、きっと長年の肩こりから開放されることでしょう。

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